花売りのおばあさん
「自分が大切に思うものを、単純に、しかし全身全霊で大切にしたい」
という想いが起こったとき、
花売りのおばあさんの記憶を形象化したいと思いました。
このテーマで最初に描いた絵です。
- 1993~1994
- 水彩,クレヨン・紙
- 15.0×12.1 cm
「自分が大切に思うものを、単純に、しかし全身全霊で大切にしたい」
という想いが起こったとき、
花売りのおばあさんの記憶を形象化したいと思いました。
このテーマで最初に描いた絵です。
大阪に住んでいる弟が帰省した際に描いたものです。
私はふくろうが好きです。
どこか不気味で、かわいらしくもあり、
妖精と同じように、
こちらの世界とあちらの世界をつなぐ者の雰囲気を持っています。
幼い頃、
祖父母によく遊びに連れて行ってもらった蔵本公園の入り口には、
昔、塔のようなモニュメントがあって、
上部にせり出した台の上にはふくろうの彫刻がありました。
その不思議さに惹かれたせいかもしれません。
そんなふくろうと、風の化身である又三郎は、
きっと仲がいいのです。
描き始めは立体作品の構想図でした。
鉛筆で描いたものを、
1999年にコピーして加筆し、
色を加えていったものです。
鳴門教育大学大学院の陶芸実習で作ったものです。
電球を仕込んで、眼も光るようになっています。
前の作品に続いて、同じ年度に作ったものです。
木の虚というのは何とも言えず魅力的な小世界です。
その中に大事な宝物を隠しておきたくなります。
また意外な宝物を発見できそうな空間でもあります。
そんな場所を巣にしているふくろう親子の花器にしました。
しばらく前まで、カトリック教会では
「イエス・キリスト」のことを「イエズス・キリスト」と言っていました。
題名は呼び慣れている方にしました。
私は生まれてすぐにカトリックの洗礼を受け、
教会とは深く関わり、多大な恩恵を受けています。
宗教組織というものの限界を感じて、今は教会を離れていますが、
キリスト教のエッセンスについては、ふるさとに対するような気持ちを持っています。
これは1985年に制作したものです。
全身を作っていましたが、何かの衝撃で、腕と足が割れてしまいました。
でも作品としては、その方がよかったかなと思っています。
高校で勤めていたとき、
「進路のしおり」という冊子の表紙絵を頼まれ、
宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」をモチーフに、
花巻軽便鉄道の写真や星座早見盤のコピー、
手描きの絵などを組み合わせ、デザインしました。
「ほんとうのさいわい」に向かって旅する銀河鉄道は、
「進路」というものの象徴となり得るように思ったからです。
「高次元の宇宙に向かって力強く飛び立とうとする銀河鉄道を描いてみました。
皆さんひとりひとりの『ほんとうのさいわい』の追求が、
すべての人々の『ほんとうのさいわい』の実現につながっていくことを祈りつつ…。」
進路のしおり表紙絵について書いた言葉です。
これは後にその表紙絵をもとにして作った作品です。